全ての種類のスカートに必ず付いているものではありませんが、「裏地」と呼ばれるスカートの内側に付いている生地があります。(これに対し、表側のスカートの生地のことを「表地」と呼ぶこともあります。)
「裏地」に関する、主なメリット、デメリットは次のような点があります。
(1) スカートの生地が白っぽかったり、薄かったりした場合に、下着などが透けて見えてしまうことを防ぐ。ただ、穿いている下着の色とスカートの色の組み合わせによっては、いくら裏地があっても、透けて見えてしまう場合もある。
(2) ストッキングなどを履いている時に、滑りが良くなり、裾のはけ具合や穿き心地が良くなる。ただし、裏地の種類や季節によっては、この組み合わせにより、逆に静電気が発生しやすくなり、裏地を含め、スカート全体が脚にまとまり着いてしまう場合がある。
(3) 脚とスカートの表地が直接、触れ合う割合を減らすことで、表地が汚れやすくなることを防げる。また、このことにより、脚のラインが直接、表地に伝わらないことで、見た目のラインが綺麗に見えるという効果が期待できるものもある。
(4) 雨期や夏など、湿度の高い時期は素足に裏地がまとわり着いたりすることや、生地が厚くなっていることで、暑ぐるしく感じる時がある。一方、湿度の低い時期は、保温性に多少貢献する場合もあるが、(2)で触れた静電気などの問題も起こりやすい。
なお、「裏地」は、その名の通り、スカートの裏側で、かつ、表地の裾より多少短く仕上げてあるため、表地がレース素材などの場合で、裏地もそのデザインの一部として見えても大丈夫なように仕上げているものを除けば、通常では裏地が見えてしまうことはありませんが、スカートの生地に合った正しい洗濯方法をしなかったりした場合、表側のスカートの生地が縮んでしまうことがあり、この結果、座ったりした際に裏地が出やすくなってしまう場合がありますので注意して下さい。