「トイレの時、スカートは楽ですよ。」という意見の人は、結構いると思いますが、それは以下のような理由と想像します。
一般的に、スカートを穿いている人が用を足す場合は、
(1-1) スカートの裾部分をたくし上げて、その裾部分とシャツなどの裾部分を一緒にウエスト部分などに挟めて、下がって来ないように固定する
(1-2) ストッキング(パンスト)やタイツなど穿いていた場合はそれらと一緒に、下着を膝付近まで下げる
(1-3) 用を足す体勢を取る
とすれば準備OKです。
一方、パンツ(ズボン)を穿いている人が用を足す場合は、
(2-1) ベルトをしていた場合は、それを緩める
(2-2) フロントにあるホックやボタン、ファスナーなどを緩める
(2-3) パンツ(ズボン)を膝付近まで下げる
(2-4) ストッキング(パンスト)やタイツなど穿いていた場合はそれらと一緒に下着を膝付近まで下げる
(2-5) シャツなどの裾部分が下がってこないようにたくし上げて固定するか、手で押さえる
(2-6) 用を足す体勢を取る
とすることでやっと「準備OK」となるため、段取りのしやすさという点で比較すれば「スカートの方が楽」と言われる理由も分かっていただけると想像します。ただ、時間的な面で比較すれば、両者の差が何十秒にもなってしまうほどのことではないと思います。
次に、用を足した後ですが、スカートを穿いている人の場合は、
(3-1) 下着を上げる
(3-2) ストッキングやタイツなどを穿いていた場合は、それらを上げると時に「伝線しないように注意する」とともに、上げた後に「ストッキングやタイツの透け具合にムラが出ていないか」などを丁寧に確認する
(3-3) シャツなどの裾部分を正しい位置に戻し、スカートのウエスト部分からはみ出していないかを確認する
(3-4) スカートを元の状態に戻した後、「プリーツなどの場合は、ヒダが出方がきちんとなっているか」「スカートの裾が下着に挟まっていないか」などを確認する
という段取りとなります。
一方、パンツ(ズボン)を穿いている人の場合は、
(4-1) 下着を上げる
(4-2) ストッキングやタイツなどを穿いていた場合は、それらを上げると時に「伝線しないように注意する」とともに、上げた後に「ストッキングやタイツの透け具合にムラが出ていないか」などを丁寧に確認する(しかし、こちらの場合は、他人からは見えない部分なので、簡単に済ませている人、あるいは省略している人がいるかもしれません)
(4-3) パンツ(ズボン)を腰付近まで上げる
(4-4) シャツなどの裾部分を正しい位置に戻し、パンツ(ズボン)内に収める
(4-5) フロントにあるホックやボタンを留め、ファスナーなどを閉じる
(4-6) ベルトをしていた場合は、それを締める
といったように、どちらの場合も段取りの数にはあまり大きな差はありませんが、スカートを穿いていた場合は、特に「(3-2)」や「(3-4)」などは多少時間がかかっても確認した方が良いと思いますので、それらの点から比較しますと、必ずしも「スカートの方が楽」とは言えない場合もありそうです。
また、スカートを穿いた状態でトイレを利用する際、ロング丈より長いものや、膝下より長いフレアやプリーツなどは、体の上下の移動や傾斜などの動きに合わせて、スカートの裾が大きく下がる場合がありますので、その時に床や便器などに触れてしまわないように注意することも忘れないで下さい。
なお、一般的に「女性のトイレは時間がかかる」と言われていますが、それは、上記で触れた「スカートを穿いている」故の時間の影響もありますが、それ以外に「トイレが空く順番を待っている」「化粧・髪型を直している」などのほか「携帯、スマホでメールをチェックしている」という時間も加わることもあるようです。